東海道新幹線、開業3か月前に全線開通・試運転・・・

 午前中、市民大学で新幹線の講座。今日は、開業10年前から試運転開始までの話でした。順を追って並べてみます。
 10年前、1954年頃に走っていた「特急つばめ」は蒸気機関車だった。「つばめガール」という女性の添乗員がいて、Pan Amのスチュワーデスを参考にしたコスチュームだった。当時は、東海道・山陽・九州などの一部に特急が走り、昭和36年に全国の主要都市を結ぶ特急網ができた。
 蒸気機関車は客車が煙で汚れるので、車体は茶色が多く、電化されてから明るい色になった。しかし、横須賀線は、戦前から電化され、当時の最新型の電車が走っていた。
 昭和33年にブルートレインができ、夜をイメージした青になった。車内は冷房がついていた。同じ年、東海道線に「特急こだま」ができ、東京-大阪を6時間半で走ったが、一日2往復だった。今のグランクラスにあたる「パーラーカー」もあった。
 この33年、新幹線の建設が閣議決定され、翌年、新丹那トンネルで起工式。昭和37年には、小田原~綾瀬付近の鴨宮モデル線で試運転を開始。昭和39年7月に全線路が締結、全線で試運転開始。8月に総合指令所が竣工、ATC運転に成功。10月1日開業。
 まさに、今では考えられないような「泥縄式」でこぎつけた開業であった。

時刻表.jpg
(時刻表は、39年9月の交通公社の時刻表から)

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